今回は、真鍮製配管部品に行った振動バレル研磨の加工事例をご紹介します。型打鍛造後の製品には、加熱と冷却を経て生じた酸化皮膜が残り、表面に色むらが見られました。
この部品はバレル研磨後に再び鍛造工程へ進み、外観の一部となる製品です。そのため、酸化皮膜を除去するだけでなく、見える部分の表面状態も重要になります。振動バレル研磨で鍛造後の表面を整え、真鍮本来の金色を生かした光沢仕上げを行いました。
真鍮製配管部品の製品情報と加工内容
| 製品 | 配管部品 |
|---|---|
| 材質 | 真鍮(黄銅) |
| 前工程 | 型打鍛造 |
| 加工前の状態 | 表面に酸化皮膜や色むらが見られる状態 |
| 使用設備 | 振動バレル |
| 加工目的 | 酸化皮膜の除去・外観に見える部分の光沢仕上げ |
| 後工程 | 再度の鍛造工程 |
真鍮製配管部品のバレル研磨前後の比較
加工前は、表面に褐色や黒っぽい部分が見られ、真鍮本来の色が分かりにくい状態でした。加工後は酸化皮膜を除去し、金色と光沢が見える表面に整えています。写真では、表面の色合いや光沢の変化を比較できます。
加工前
加工後
別角度から見た加工前後
加工前
加工後
※掲載写真はバレル研磨前後の状態です。背景は見やすくするために編集しています。撮影角度や光の当たり方によって、色や光沢の見え方は異なります。
型打鍛造後の酸化皮膜を除去する目的
加熱・冷却を経た真鍮表面の状態
今回の配管部品は、真鍮を型打鍛造して成形したものです。鍛造時の加熱と冷却を経て、表面に酸化皮膜が生じていました。酸化皮膜が残った部分は色が暗く見え、表面全体にも色むらが見られます。
この状態から、酸化皮膜を取り除き、外観に見える部分を光沢のある表面へ整えることが今回の加工目的です。
真鍮本来の色合いを生かした光沢仕上げ
真鍮はもともと金色をした材料です。加工後に見える金色は、メッキによって付けた色ではありません。酸化皮膜を除去して表面を整え、素材本来の色合いが見えるように仕上げています。
この部品は次の鍛造工程を経て、製品の外観の一部となります。そのため、今回のバレル研磨では変色の除去と、見える面の光沢の両方を考慮しました。
真鍮製鍛造品を振動バレル研磨で仕上げる理由
酸化皮膜の除去と光沢を一つの工程として考える
今回は振動バレルを使用して、鍛造後の表面を仕上げました。振動バレル研磨では、槽内で製品とメディアを動かして接触させ、表面を加工します。
今回必要だったのは、酸化皮膜を取り除くことと、外観に見える部分へ光沢を与えることです。表面の変色だけに着目するのではなく、研磨後に求める色合いと光沢まで含めて、振動バレルの加工条件を検討しました。
部品の形状と次工程を踏まえる
同じ真鍮製品でも、加工前の酸化皮膜の状態や部品形状、仕上げたい範囲が違えば、適した研磨条件は変わります。今回の製品には曲面や段差、穴があり、面によってメディアの接触状態が異なります。
また、この研磨は製品の最終工程ではありません。次に鍛造工程があることと、後に外観の一部となることを踏まえ、表面の仕上がりを考えています。
凹凸のある配管部品で考慮したポイント
曲面・段差・穴への研磨の当たり方
凹凸のある部品では、外側に出ている面と奥まった部分で、メディアの当たり方が変わります。表面全体が同じように研磨されるとは限らないため、酸化皮膜を除去したい箇所と、光沢を出したい面を確認する必要があります。
今回も製品形状と表面の状態を見ながら、見える面だけでなく、段差や穴の周辺を含めた仕上がりを考慮しました。
必要な形状を踏まえた表面仕上げ
配管部品のバレル研磨では、表面の光沢だけでなく、角部や接続に関わる部分の形状も検討事項になります。特に寸法や形状に指定がある場合は、仕上げたい面と維持すべき部分を区別することが大切です。
外観の仕上がりと、部品として必要な形状の条件を合わせて確認することが、同じような真鍮製配管部品の加工を検討する際にも重要になります。
加工結果|酸化皮膜の除去と真鍮の光沢仕上げ
振動バレル研磨によって、型打鍛造後の表面に残る酸化皮膜を除去しました。加工前に見られた褐色や黒っぽい部分を整え、真鍮本来の金色と光沢が見える状態に仕上げています。
今回の加工のポイント
- 型打鍛造後に生じた酸化皮膜を除去
- 真鍮本来の色合いが見える表面へ調整
- 外観に見える部分を光沢仕上げ
この後、部品は再び鍛造工程へ進みます。この記事の写真と加工結果は、その前段階である振動バレル研磨後の状態を示しています。
真鍮製品のバレル研磨でよくある質問
真鍮のバレル研磨後に見える金色はメッキですか?
いいえ。真鍮はもともと金色をした材料です。この事例では酸化皮膜を除去し、真鍮本来の色合いと光沢が見えるように仕上げています。
凹凸のある型打鍛造品も加工できますか?
製品形状や仕上げたい範囲によって検討できます。今回のような曲面や段差、穴のある製品では、場所による研磨の当たり方の違いを踏まえて加工方法を考えます。
酸化皮膜の除去と光沢仕上げを相談できますか?
はい。酸化皮膜の状態や希望する光沢、次の加工工程を確認したうえで、研磨方法を検討します。仕上がり見本や参考写真があると、ご希望の外観を共有しやすくなります。
大阪・東大阪で真鍮製品・鍛造部品のバレル研磨をご検討の方へ
株式会社後では、大阪府東大阪市でバレル研磨のご相談を承っています。真鍮製配管部品をはじめ、鍛造後の酸化皮膜除去や光沢仕上げについて、製品の状態と次工程を踏まえて加工内容を検討します。
「鍛造後の酸化皮膜を取りたい」「外観に見える部分を光沢仕上げしたい」など、お困りの内容をお聞かせください。
製品写真や図面、数量、希望する仕上がり、次に行う工程が分かると、加工方法を具体的に検討しやすくなります。